マイホームの購入を決意して物件を探し始めると、ややこしくてよく分からない事がたくさん出てくるかと思います。
ただ、間違った解釈をしたまま物件探しを続けると、余計な時間と労力が掛かってしまったり、適切な判断を下せなかったりする場合があります。
そこで不動産屋店長の私が、事前に知っておいて欲しい物件探しのよくある勘違いについてお伝えさせていただきます。
この記事を読む事で不動産業界の事情をざっくりと知ることができ、物件探しのストレスが軽減します!
目次
1.市場に売り出されている物件を不動産会社の持ち物だと思っている!
確かに不動産会社が売主の物件もありますが、一般的に市場に出ている物件のほとんどが仲介物件になります。
「仲介」については下記の記事でも取り上げています。
つまり、一般の方から依頼を受けて不動産会社が販売活動をしているだけで、物件の持ち主(売主)は不動産会社ではなく一般の方である場合が多いです。
仲介物件の場合、値段や条件面の交渉なども仲介業者(不動産会社)を通して一般の方(売主)にすることになります。
ただし、新築住宅などは、そのお家を建てたメーカーなどが売主となります。
仲介物件の場合は仲介手数料が掛かりますし、売主が不動産会社なのか一般の方なのかで取引の条件にも違いがありますので、勘違いしたまま物件探しをするとトラブルになる場合があります。
2.A社が不動産情報サイトに掲載している物件はA社を通さないと買えないと思っている!
不動産会社が直接売主となっている物件についてはその不動産会社からしか買えない場合もありますが、仲介物件の場合、どこの不動産会社からでも購入することができます。
A社が情報を掲載しているからA社からでないと買えないということはなく、B社からでもC社からでも買えます。
基本的に、市場に売り出されている物件はレインズというシステムにより全ての不動産会社が共有しています。
気に入らない不動産会社から物件を買う必要はありません。
不動産会社は自由に選ぶことができます。
3.A社が不動産情報サイトに掲載している物件をB社を通して買うと手数料が高くなると思っている!
不動産取引では、一つの物件に複数の不動産会社が仲介に入る場合があります。
例えば、売主の仲介業者はA社で買主の仲介業者はB社といった場合です。
そういった場合でも、手数料が高くなることはありません。
手数料の支払先も、自身が依頼している仲介業者1社だけです。
4.不動産会社によって紹介してもらえる物件(扱える物件)が違うと思っている!
複数の不動産会社をまわっていると気付くかと思いますが、大手や中小、または地域なども関係なく、どこの不動産会社にいっても紹介してもらえる物件は同じです。
「2.A社が不動産情報サイトに掲載している物件はA社を通さないと買えないと思っている!」でも伝えましたが、市場に売り出されている物件はレインズというシステムにより全ての不動産会社が共有しています。
なので、複数の不動産会社をまわるのは、結果的に時間と労力の無駄となる場合が多いです。
ただ、紹介を受けている不動産会社が気に入らない場合や、他の不動産会社の意見も聞きたい場合などは、不動産会社をまわるのも良いかと思います。
5.物件価格を不動産会社が決めていると思っている!
最終的に物件価格を決めるのは売主です。
不動産会社が類似物件の成約事例や相場など、値段設定に必要な情報を売主に提示し、それを元に売主が判断します。
物件価格は、売主の経済的な事情により相場よりも高い金額になる場合もありますし、転勤などの都合で早期売却を求める場合は、相場よりも安い金額になる場合もあります。
物件探しのよくある勘違い!〜まとめ〜
不動産は高価な買物だけに不安も大きいです。
物件探しの前に不動産業界の事情を少しでも知っておくだけで大分楽になるかと思います。
不動産業界も少しずつITが進み、今ではスマホひとつで簡単に物件を探すことができます。
今や一般の方と不動産会社との情報の差もほとんど無いのが現実です。
ということは、不動産会社は質で選ぶ時代だということです。
物件だけにとらわれず、不動産会社の対応にも目を向けてみましょう。