不動産業界へ就職や転職を考えている方にとって気になるポイントである、不動産の営業マンの一日について「平日編」「週末編」とご紹介してきましたが、今回は「契約準備編」となります。
「平日編」「週末編」は下記をご覧下さい。
「平日編」
「週末編」
目次
不動産仲介業について
不動産仲介業は、「売りたい、買いたい」又は「貸したい、借りたい」といったお客様双方の要望をマッチングさせる事がお仕事です。
不動産業界の様々な職種について知りたい方は、下記の記事を参照してみて下さい。
不動産仲介営業の契約準備!〜午前〜
不動産の営業マンにとって、契約前はかなりの労力を要する作業がてんこ盛りです!
まずは午前の業務です。(場合によっては午前と午後の作業が入れ替わる事もあります。)
物件調査
まずは契約予定の物件の調査を行います。
不動産仲介営業の役目は、お客様のマッチングだけだなく、不動産取引におけるトラブルを防ぐ事にあります。
不動産には素人が見ても分からない問題点がある場合や、調査を進めると思い掛けないリスクが発覚する場合などがあります。
営業マンはトラブルを未然に防ぐ為にもしっかりと物件を調査しなければいけません。
物件調査は下記の4つになり、それぞれ午前と午後に振り分けて行います。
1.現地調査
2.役所調査
3.水道局でライフラインの調査
4.法務局で権利関係の調査
現地調査
まずは現地調査です!
実際に契約予定の物件に行って下記の状況を確認します。
・周辺環境
・境界
・地勢
・越境の有無
・敷地と接している道路の幅員や間口
・ライフライン
・建物の設備
・残置物
不動産仲介営業の契約準備!〜午後〜
契約準備の後半戦です!
物件調査
午後も引続き物件調査の続きです!
法務局
法務局で下記の書類を取得し、物件の権利関係などを調査します。
・登記事項証明書
・公図
・地積測量図
・各階平面図
役所調査
役所では都市計画法や建築基準法などの法律に関する調査を行います!
将来、建物を再建築する事が難しい物件などはトラブルになる事が多いので、各法律による制限の内容などをしっかりと調査します。
水道局
水道局では、上下水道の状況を調査します。
配管の口径や私設管の有無、整備予定や負担金など調査することは多いです。
不動産仲介営業の契約準備!〜定時以降〜
定時以降に一日の集大成とも呼べる作業が待っています!
重要事項説明書及び売買契約書の作成
いよいよ最後は重要事項説明書、売買契約書の作成を行います。
売買契約書はその名の通り、売主及び買主間で結ぶ契約書になりますが、重要事項説明書は、買主を保護する為に物件に関する事項や取引条件に関する事項を記載した書類になります。
この重要事項説明書の内容は、契約時に宅地建物取引士が買主に対して説明する必要があります。
記載する項目が多いので多少時間は掛かりますが、しっかりと物件調査を行っていればその内容を入力するだけなので、そこまで難しい事はありません。
不動産仲介営業!とある営業マンの一日(契約準備編)まとめ
以上が契約前の基本的な不動産営業マンの一日になります。
物件調査は物件により難易度が違いますが、調べる項目が多いので、ほとんど一日が潰れてしまいます。
契約が終わると数字が計上されるので、営業マンにとって喜ばしい事ではありますが、契約前の業務は通常よりもハードになる事はいうまでもありません。
さらに、営業マンは契約準備を行いながらも休む事なく次の数字を追っていかなければなりません。
売れる営業マンは契約の予定も立て込んでいるので、一日に2契約分の調査を行う事も珍しくありません。
これから不動産仲介業に就職、転職をされる方は契約準備に追われる営業マンを目指して行きましょう!